カオスの世界・コクーン歌舞伎「四谷怪談」
渋谷東急百貨店本店つづきのBunkamura内にある→シアターコクーン
演劇、コンサートなど舞台表現に特化した劇場です。
古典歌舞伎に新たな風を吹き込むコクーン歌舞伎
1994年以来回を重ね第15弾となる「四谷怪談」に行ってきました。
通常の歌舞伎公演との違いは、お客さまの年齢層が広いことです。
その幅広いファンを取り込んだのは、→演出家「串田和美(くしだかずよし)」の
個性的な演出の魅力かもしれません。
※劇場に展示された写真よりお借りしました。
前方に設けたベンチ席で、舞台と一体感ある鑑賞です。
サラリーマンと江戸の人が行き交ったり、映像を駆使するなど
歌舞伎とは違った独特の世界感です。
地獄へ引きずり込んでいこうとする亡霊などの使い方は
映画「ゴースト」の要素も見られます。
※ネットからお借りしました。
色鮮やかな舞台、混沌としたまさしくカオスの世界
音楽もトランペット、サキソフォン、アコーディオン、イギルなどを
生演奏で効果的に使います。
コクーン歌舞伎を支えてきた→笹野高史さんが笑いを誘ういい味出してます。
歌舞伎をより身近に感じるような演出です。
時代的に武士支配の社会から商人主導に移る社会背景があります。
そこに浪人としての民谷伊右衛門(中村獅童)の苛立ちと欲に生きる姿
獅童さんの悪っぷりが色気があり素敵です。
そして犠牲になったお岩(中村扇雀)の怨念による復讐
有名な「髪梳き」の場面:
毒薬によって顔が醜くなったお岩が櫛で髪を梳く場面がありますが、
恐ろしさよりも切なさが表現されてます。
直助権兵衛(中村勘九郎)もまた欲に負けます。
それに巻き込まれる佐藤与茂七(中村扇雀)
お袖(中村七之助)浪人夫婦の悲劇を描き出してます。
勘九郎、七之助兄弟の息の合った絡みは楽しめます。
扇雀さんのお岩と与茂七の二役も見事でした。
串田さんの演出の他の舞台も観てみたいものです。
コメント
串田 和美さんの芝居も、生で見てみたい演出家の一人です。
吉田 日出子らとやってた『上海バンスキング』とか、面白かったですよね。⬅古すぎるかな。
最近は歌舞伎も攻めてるなぁ。
ワンピースといい、古典だけに頼らず、ドンドン新陳代謝してる。
なんといっても歌舞伎ならてはのけれんみは、なまでこそ。
takako姉さん、歌舞伎界に顔のきく良い友達友達をもちましたね(笑)私もおこぼれに預からせていただいてますが。
2016年6月30日 12:39 PM itatchi
itatchiさん
今回ご一緒した幼なじみは、串田 和美さん演出の「ひょっこりひょうたん島」が面白かったと言ってました。
私もコクーン歌舞伎以外もぜひ見てみたいと思っております。
>ドンドン新陳代謝してる
やはり次世代の歌舞伎ファンをつくらなければと必死だそうです。
そうは言ってもチケットがお高い!
若い人がそうそう行けるお値段ではありませんよね(^^;
2016年6月30日 8:49 PM takako
コメントフィード
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