金子みすゞ記念館/湯谷湾温泉の旅⑤
仙崎駅からきれいに整備された「みすゞ通り」に面した
みすゞ生誕100年の平成15年(2003年)に記念館としてオープンしたそうです。
昔訪れた時は、この古い建物が残っていただけなので驚きました。
みすゞが二十歳まで過ごした実家に、
働いていた本屋さん『金子文英堂』が再現されています。
ここが記念館の入口になってます。
二階にはみすゞの部屋などが再現されており、
この窓から通りを眺めていたそうです。
聡明な方だったそうです。
景色を見ながら詩の世界に浸っていたのでしょうか?
奥の本館には、遺稿集や着物などの遺品を展示した常設展示室があります。
出生から不幸な結婚生活を経て26歳の若さで亡くなるまでが人生が
わかりやすく展示されてます。
みすゞギャラリーには手のひらに詩が写し出される仕掛けもあります。
ギネス登録にもなった12万枚の顔の写真でできた
モザイク画の1/13のタペストリーも飾られてます。
ゆっくりみすゞの詩の世界に触れるには良い場所ではないでしょうか。
「私と小鳥と鈴と」
私が両手をひろげても、
おそらはちつとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のやうに、
地面を速くは走れない。
私がからだをゆすつても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のやうに、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがつて、みんないい。
「こだまでしょうか」
「遊ぼう」っていうと
「遊ぼう」っていう。
「ばか」っていうと
「ばか」っていう。
「もう遊ばない」っていうと
「遊ばない」っていう。
そうして、あとで
さみしくなって、
「ごめんね」っていうと
「ごめんね」っていう。
「大漁」
朝焼け小焼だ
大漁だ
大羽鰮(いわし)の
大漁だ。
浜は祭りの
ようだけど
海のなかでは
何万の
鰮のとむらい
するだろう
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