ぽんぽん(交流福祉施設)

敷地全体が「緑の丘」のようなイメージで、福祉施設ではなく、地域開放をして地域にも親しめる場所にということを大切に計画した。
建物の屋根を利用して緑の丘を作り、芝生に腰掛けたり、寝転んだり、自分たちで植えた草花を身体で感じたり。
時にはコンサートなどの客席になったり、夜の星見台になったり…
建築として開かれた場にするのではなく、場所として、地域の人、訪れる人、通所者の人、勤務の人などが、佇める場、佇むことのできる場として、時間や気持ちを共有できる接点の場としての提案。
そんな優しい建築、場所になればと考えた。

通所者やその親御さんやボランティアの皆さんと半年をかけ、利用する木材の山を訪れ、切り出し、皮むきから始まり、外壁の板の塗装や板張りなど、出来ることをできる人が手助けしながらつくりあげた。
とても大変な事業であったが、みんなで一緒につくりあげたこの建物を通じ、協働の体験としてその達成感はもとより、自分たちが参加しつくりあげた自分たちの建築として、それぞれの記憶の中に残り続ける。
建築の在り方として、みんなでつくる建築は、いつしか「参加の記憶」として建築の存在と共にみんなの宝ものとして心に残り続ける。

物件詳細

設計・施工
ラーバン
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