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2019.09.06 パッシブデザインコラム :パッシブデザインコラム

パッシブコラム 「勉強会 in奈良」

こんにちは

自由設計のパッシブデザイン住宅・パッシブリノベ・古民家再生の

一級建築士事務所ラーバン 下田晋祐です。

9月、残暑が続きますが朝晩はすっかり秋の雰囲気を感じますね。

さて先日、奈良県天理市のパッシブデザイン勉強会へ行ってきました。

今回の視察建物は、地元天理市の住宅会社さんが展開する、

パッシブデザイン手法を活かしたモデルハウスです。

設計デザインは、いつもパッシブについて勉強させていただいている

パッシブデザインカムホーム』代表の木村さんが設計した住宅です。

木村さんは愛知県を拠点にパッシブ手法の住宅を手掛けられており、

ラーバンも参加している『一般社団法人 Forward to 1985 energy life』の理事もされている

パッシブのスペシャリストです。

こちらがモデルハウス。南面に大きく開口したお洒落な外観です。

ラーバン パッシブ 勉強会

『照明の美しさが印象的なモダンリビング』

照明計画はDAIKO電機 TACTのデザイナーである家元さんが監修されてます。

室内は、全国のパッシブ住宅を設計されている専門家さん達で、質疑応答賑わってました!

ラーバン パッシブ 勉強会

『機能性とデザイン性を兼ね備えた蓄熱壁』

リビングと階段の境にある壁は蓄熱体となってます。パッシブ住宅では特徴的な手法の一つです。

蓄熱体は、夏や冬の室内温度の調整役。

例えば、冬は太陽の光(熱)の暖かさを取り込み蓄熱することで、

夕方以降に外気温が下がっても室温の温度は下がりにくくし安定します。

これにはパッシブエリア(LDK)と太陽光(熱)、コンクリートの厚さなど、

念密に計算と検証が必要となます。

目安としては170kJ/㎡Kを基準に設計と計算をしていきます。

テレビボードの背景壁としても利用され、杉板の型枠がコンクリートに模られたデザインが

いい感じに演出してます!

ラーバン パッシブ 勉強会

『効率良い蓄熱土間スペース』

室内干しにも活用できそう土間は、リビングに接した一体空間なので広く感じます。

トップライト(天窓)から太陽光を取り込み、床のタイル土間に蓄熱してゆく構成です。

リビング側の開閉式建具によって室温を調整します。

掃き出し窓側には、ハニカム構造のブラインド、サーモスクリーンも設置されてます。

ラーバン パッシブ 勉強会

『採光も取り込める庇』

2階バルコニーの庇です。庇の出が大きいデザインですが、

一部を開口にすることで光が入り込めるように計算されています。

ラーバン パッシブ 勉強会

『吹抜けの昼光利用で明るいリビング』

2階のホールには、先ほどの庇から太陽光(熱)を取り込み、

吹き抜けを介して1階へ降り注ぐようになってます。

廊下も一部グレーチング(すのこ)にすることで明かりを通してました。

昼光利用により明るいLDKが実現できます。

ラーバン パッシブ 勉強会

ラーバン パッシブ 勉強会

『立体通風の空間』

各居室にはロフトが配置されおり、勾配天井にハイサイド窓(高窓)があります。

吹き抜けや他の窓から風や熱が上昇し、勾配天井沿ってハイサイド窓へ逃がす役割があります。

風抜けが良く排熱でき、間接光で明るく気持ちの良い居室空間でした。

ラーバン パッシブ 勉強会

今回も大変貴重な体験ができた勉強会でした。

ラーバンのパッシブデザイン住宅の設計施工にしっかり活かしていきたいと思います!

パッシブデザインカムホーム  木村代表とTACT 照明デザイナー  家元さん

ありがとうございました!

ラーバン パッシブ 勉強会

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